北海道大学法学部オープンキャンパス

2004年8月3日

 

「中国・台湾と正面から向き合うために―イメージと印象の世界からの脱出―」

川島 真  shin@juris.hokudai.ac.jp


質問などありましたら、電子メイルをくだされば返答します

 
















〈今日の講義で頻出する人物〉

  胡錦涛 こきんとう、中国の国家主席

 温家宝 おんかほう、中国の首相

 江沢民、こうたくみん、中国の前国家主席

   ケ小平 とうしょうへい、江沢民以前の中国の指導者

   毛沢東 もうたくとう、1930年代から1970年代の中国共産党の指導者

   蒋介石 しょうかいせき、中華民国の指導者、戦後は台湾にわたる

   李登輝 りとうき、台湾の前総統、台湾の台湾化、民主化を推進した

   陳水扁 ちんすいへん、現在の台湾の総統

  

●日本、世界にとっての中国の重要性

   小さくなる中国脅威論

     ⇒ 貿易総額に占める中国の割合、対中貿易黒字、中国へ進出した企業の成功

        中国側からの共存共栄のメッセージ、

上海で働くビジネスマンたち(2万人以上の日本人)

     EUならぬ、AUへの期待。

 

     しかし、それでも難しい日中間の問題

「反日感情」:サッカーアジアカップの重慶でのファンの反応

   どうして中々互いのぎくしゃくした関係がぬぐえないのだろう。

 

●日中関係を考えていく上で二つの重要なこと

(1)   中国をそのまま把握すること(他方で日本を知ること)

(2)   日本と中国の歴史を知ること

 

●中国を把握すること(外務省ホームページより)

1.面積

960万km2(日本の約26倍) 

2.人口

12億8,543万人(2002年現在)(日本の約10倍)

4.人種

漢民族(総人口の92%)及び55の少数民族

5.言語

漢語(中国語)

6.宗教

仏教・イスラム教・キリスト教など

7.GDP

1兆4,000億ドル(2003年、11兆6,694億元)(日本は4.3兆ドル)

8.一人当たりGDP

1,090ドル(2003年)(日本は31,106ドル(2002年))

9.経済成長率

9.1%(2003年)

10.物価上昇率

-0.8%(2002年、消費者物価)

11.失業率

3.6%(2002年、都市部登録失業率)

12.主要貿易相手国・地域

1)輸出 米国、香港、EU、日本
(2)輸入 日本、EU、台湾、ASEAN

13我が国の援助実績(2003年度まで)

1)有償資金協力(E/Nベース)30,471.81億円
(2)無償資金協力(E/Nベース)1,416.19億円
(3)技術協力実績(JICAベース)1,244.72億円('02までの実績)

14主要援助国
(政府間援助)

日本、ドイツ、英国、フランス、豪州など

 

●歴史を振り返る

  中国の指導者がよく使用する言葉。 「前事不忘後事之師」「以史為鑑、面向未来」

  侵略をした、ということだけなのだろうか?

    ⇒ 実は戦後処理の問題が大きく横たわる。「国家賠償は解決済み」なのか。

  日本は賠償もしたし、賠償としてのODA(政府開発援助)を払い続けているのだろうか。  

 

     では、台湾はどうなのだろう。

台湾は親日??

日本統治(1895−1945)、中華民国の統治(1945−)、そして台湾人が主人公の時代に。

これまで日本がよく言われてきた理由、背景(1947年、228事件)

中国との統一のゆくえ

 

21世紀の東アジアは信頼構築の時代

   近代以降、東アジアの諸国、地域は対等に、お互いの利益を主張しながら秩序を構築することをできてこなかった。未体験のことをしようとしている。

サッカーアジア杯 中国の反日行動、大国意識と表裏 噴き出した異様な“ブーイング”
 【北京=野口東秀】中国・重慶市などで開かれているサッカー・アジア杯が極めて偏狭な中国の「愛国主義」に彩られている。日本対オマーン、日本対タイ戦では日本選手に対する激しいブーイングが会場を覆ったほか、二十四日には試合終了後に日本チームのバスが中国人観客に取り囲まれた。この「日本嫌い」の背景には、低下する共産党の求心力を高める手段として江沢民前政権下で顕著になった愛国主義の強調がある。二十日の日本対オマーン戦での中国人の観客の声援は大部分がオマーンに寄せられ、一部の観客は反日スローガンまで叫んだ。二十四日の日本対タイ戦でも日本選手への露骨なブーイングが終始目立った。タイ戦では観客席の日本人に物が投げつけられたほか、日本選手のバスが中国人観客らに取り囲まれる騒ぎもあったという。田中誠選手は「国歌吹奏のときから何か違ったような雰囲気があった。反日感情が強いのかなとは思った」と語った。田嶋幸三・日本サッカー協会技術委員長は「試合中のブーイングは仕方がない」としながらも「日本から足を運んだファンが物を投げられたりして楽しくサッカーを見られないのは問題」と遺憾の意を示した。中国中央テレビは日本の二試合とも中継せず録画を深夜に放映したが、これについて同局関係者は「単に番組の編成の都合であり、一カ月前に録画放映は決まっていた。二十八日の日本対イラン戦は中継する」と語った。しかし、重慶市は第二次世界大戦で旧日本軍が爆撃した都市でもあり、ネット上では試合開催の二カ月前から「(試合に合わせて)日本国旗を焼こう」など反日行動を呼びかける書き込みが寄せられていたとされ、「反日」の広がりで国際的イメージが悪くなることを警戒した当局側が中継を規制した可能性は否定できない。「南方体育報」もこうした点を示唆している。現在もネットの掲示板には「重慶人民は日本選手団に抵抗せよ、爆撃を忘れるな」「日本選手団に歴史の写真を見せて勉強させろ」などの書き込みが存在する。歴史問題だけでなく尖閣諸島や沖ノ鳥島、ガス田開発など最近の東シナ海・西太平洋における日中間の紛争についても、日本選手団に対して抗議行動を起こそうとする動きもみられたという。「反日」は中国共産党が江沢民時代に愛国教育を強化してきたことと表裏一体の関係にある。中国は市場経済化の加速で社会主義イデオロギーに代わる新しいイデオロギーを必要とし、「愛国主義」を全社会的に強調するようになった。腐敗と経済格差の広がりで失われた党の求心力を回復する狙いもあった。「反日」を担うのはこうした愛国教育を受けてきた世代が多く、「大部分の中国の大学生は日本が好きではない。日本という言葉から大学生が示す反応は憎悪である」(中国青年政治学院の教授)との指摘さえみられる。「中華民族の復興」との言葉が江沢民時代にはみられたが、中国は従来の対日コンプレックスと、経済成長と核を保有する軍事力による大国としての自信の双方が入り交じり、日本への感情を複雑なものにしている面もある(産経新聞) [7月27日4時2分更新]

 

重慶でサッカー日本にブーイングの嵐 背景に反日感情か

サッカーのアジア・カップ1次リーグの3試合を重慶で戦った日本代表が、観衆から激しいブーイングの嵐にさらされている。大会関係者は、日本を強豪と認めた「判官びいき」を主な理由に挙げるが、日中関係の歴史的な背景からくる反日感情も根強そうだ。 日本が最も激しいブーイングを受けたのは24日。スタンドが満員に埋まったタイ戦だった。一部の日本サポーターに缶やペットボトルが投げられ、座席の移動を余儀なくされた。開始前に君が代が流れ始めた時からざわめきが治まらず、タイのちょっとしたチャンスに大歓声で沸く様相は、試合の大勢が決まる日本の3点目まで続いた。 内陸に位置する重慶は日中戦争時に、旧日本軍から空爆を受けた歴史がある。また、中国の沿海地方と比べて経済が停滞しており、うっぷん晴らしの側面があるのかもしれない。  大会の組織委員会関係者は「若者は(戦後の)歴史の流れを知っているし、単に弱いチームを応援したがっているだけ」と話す。ただ「過去」がもたらす嫌悪の部分を完全には否定しない。 28日のイラン戦でも、イランへの応援が大部分を占めた。デンマークのノアシェランに所属するGK川口能活選手は、試合後に「毎試合アウエーのような雰囲気だが、勝って黙らせるしかない」と言った。日本は31日の準々決勝も、重慶でヨルダンと対戦する。(共同) (07/29 17:10) 朝日新聞http://www.asahi.com/sports/update/0729/116.html