04年4月28日
第二回・国際地域政治研究「中国・台湾」
<質問・回答>
川島真(shin@juris.hokudai.ac.jp)
【講義への要望】
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中国の地名がわからないのでぱーっと言われると少し混乱しました。黄河か干乾び始めていることに驚きました。 |
→わかりました。ゆっくり話すようにします。黄河には小生も昨年冬に「立って」来ました。まったく水がないというか、ちょろちょろとした豊平川以下の小さな河流はありました。
【講義内容】
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中国が食糧不足になると日本の食糧供給はどうなるのでしょうか。 |
→これは確かに問題ですね。もし、世界の食糧の量が一定ならば、食糧の価格の高騰がおきるでしょう。それは間違いなく日本に響きますね。では日本で米を自給すればいいかというと、そういうわけにはいかないでしょう。自由貿易である以上、過度の保護は問題となります。ちょっと古い本ですが、基本書として、大豆生田稔『近代日本の食糧政策―対外依存米穀供給構造の変容』(ミネルヴァ書房、1993年)などを見ると、これまでの日本のスタンスがわかります。
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降水量が多い土地で農業を集中におこない、少ない土地で工業を行うほうが効率がいいのでは ないですか? |
→そのとおりですよね。しかし、実際はどうでしょうか。大阪で誰が農業をするでしょう。名古屋のど真ん中はどうでしょう。東京もそうです。ベタベタ湿ったところなどは別ですが、水があって「いい場所」は人間が住んでしまうものです。工場については、水を大量に必要としますし、また働く人間の居住空間が必要です。そういった事情から、なかなか「効率的」にはいっていません。
【講義から離れて】
<チベット>
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(1)
講義内容とは関係ないのですが、チベットと中国の関係について興味があるので、もしよかったら参考になる本など(できればあまり専門的でないもの)を教えて下さい。 (2)
今日の授業を聞いていると、中国がチベットを併合した理由がわからなくなってきた。砂漠化が深刻な問題なっていて、食糧確保が容易でなくなっているのに、どうして西の端にある干乾びたチベットを中国にしようとするのか。西部大開発の沿岸部の富を西部にまわすというのは具体的にはどういう対策なのか。 |
→チベット研究者である石濱裕美子先生のホームページをのぞいて見てはどうでしょうか。お勧めします。http://webclub.kcom.ne.jp/ma/yfukuda/ishihama/ チベット情勢は、1980年代にケ小平の主導で一度落ち着きそうだったものの(高度な自治の付与)、その後、軍部の反対などで頓挫、現在、また「高度な自治」を約束した状態で話が動きそうですね。
いただいた問題は、広大な国土をもっている国家にとって共通する問題です。もしかしたら、北海道もそうした意味で東京方面からお荷物に思われているかもしれません。それでもチベットを中国にしておくには、やはり「政治」的な発想が問題になりますね。国家は必ずしも効率だけでできているわけではないのです。西部大開発は、上海などの企業にODAのような投資をおこなわせる、公的資金を重点的に配分するといったことでおこなわれている、開発プロジェクトです。果樹園開発、工場設置、鉱物資源開発、環境対策などがなされています。