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『中央公論』(2022年8月号)に小泉悠先生との対談が掲載されました。

8月号の特集は「軋む中国 実力と虚像」です(川島真×小泉悠、阿南友亮、周克成、西村晋、西村友作、野嶋剛、マイルズ・ユー)。第2特集「ウクライナ戦争に翻弄される世界」(岩下明裕、上田洋子、長有紀枝)。さらに北岡伸一インタビューや、秋草俊一郎、神保謙、住本麻子、渡邊裕子など各氏がご寄稿。

中央公論(【特集】軋む中国 実力と虚像)』2022年8月号(7月号月8日発売)。

対談がYahoo!にも転載されました:こちらからご覧になれます。(「川島 真×小泉 悠 習近平はプーチンから何を学ぶか 複雑化する国際社会を読みとく」『中央公論』2022年7月29日。)

目次

【 特集Ⅰ 】
軋む中国 実力と虚像

〔対談〕
習近平はプーチンから何を学ぶか
台湾統一の夢は不変 対米国のカードにロシアも利用
▼川島 真×小泉 悠

人民解放軍の戦力解剖
膨脹海軍 実戦は未知数 高まる偶発的衝突の危険
▼阿南友亮

コロナ再燃で高まる地方財政リスク
▼西村友作

海外に移住する中国人
言論統制に失望 北京ではもう暮らせない
▼周克成/聞き手:竹内誠一郎

末端を支える自治組織と中共党員
徹底した封鎖管理を可能とした「基層」を読み解く
▼西村 晋

動揺する民意のゆくえ
台湾人は徹底抗戦するのか
▼野嶋 剛

トランプ政権のブレーンに聞く
大統領が交代しても対中強硬は不変
▼マイルズ・ユー/聞き手:蒔田一彦


【 特集Ⅱ 】
ウクライナ戦争に翻弄される世界

今こそ日本主導で人道外交を
難民危機で試される人間の安全保障
▼長 有紀枝

国際秩序を作り替えようとするロシア
「ポスト冷戦期」の終焉と日本の危機
▼岩下明裕

キャンセル・『指輪物語』・反体制
ロシア兵は悪の鬼「オーク」なのか
▼上田洋子


時評2022

国会議員は誰の利益を代表しているのか
▼井上正也

NTTとテスラ、正反対の方針に共通するもの
▼坂井豊貴

移民・難民政策と日本のタンザニア人
▼小川さやか


国際協力の課題を語る[上]
過剰なインフラ輸出から人づくりに軸足を移す
▼北岡伸一/聞き手:伊藤俊行

中間選挙の争点になるか
アメリカ世論を二分していない銃規制と人工中絶問題
▼渡邊裕子

『ベイビー・ブローカー』に見る日韓映画界のハイブリッド化
▼権容奭

「3000万読者」は誰だったのか
「世界文学全集」消滅の訳
▼秋草俊一郎

〔鼎談〕
バラエティ番組はネット空間に何をもたらしたのか
▼矢野利裕×TVOD

   

雨宮まみと「女子」をめぐって
▼住本麻子

消費者が求める「体験」の再編集
ネタバレを避ける人と求める人
▼谷川嘉浩

〔対談〕
東京五輪野球日本代表監督と投手コーチが明かす
侍ジャパン 金メダル獲得までの4年間の舞台裏
▼稲葉篤紀×建山義紀

追悼 中山俊宏
孤独な探究心を持ったヒューマニスト
▼神保 謙


好評連載

地図記号のひみつ【最終回】
市街地と農村──集落の表現   
▼今尾恵介

炎上するまくら【第68回】
スナイパー蓮二の凄み
▼立川吉笑


地球行商人
味の素 グリーンベレー【第19回】
▼黒木 亮


新連載小説

ジウX【第1回】
▼誉田哲也


連載小説

チャンバラ【第6回】   
▼佐藤賢一


馬上の星──小説 馬援伝 【第16回】   
▼宮城谷昌光


グラビア

海神の楽園⑳
▼撮影・文:伊勢優史


連載・コラム

ニュースの1枚

深層NEWSの核心

音楽には物語がある㊹
▼小谷野 敦


書苑周遊

新刊この一冊
▼河野有理

著者に聞く
▼島村一平

このマンガもすごい!
▼川勝徳重

Book Clip

2022年8月号【編集長から】

★羊肉の串焼き、ザリガニ、アヒルの血を固めた「鴨血(ヤーシュエ)」の火鍋など、中国本土で人気の郷土料理をそのまま提供する店が最近、東京や近郊で増えている。日本人向けにアレンジされていない中華料理は「ガチ中華」と呼ばれ、在日中国人のほか、若い世代の日本人客の姿も目立つ。コロナ禍で日中間の人の往来は激減したが、食文化は海を越える。

★食品業界の友人によると、中国各地で多店舗展開する大手外食チェーンが日本に進出し、SNS動画の拡散などでブームに火をつけたという。日本にいながらにして多様な本場の味を堪能できる時代だというのに、中国には「一党独裁」「専制主義国家」といったレッテルを貼るだけで、その振る舞いのすべてを説明しようとするのは無理がある。ロシアがウクライナに侵攻したことで、台湾統一を悲願とする中国の真意と実力を見定める必要は増している。特集では政治、軍事、経済、自治組織などの分野に精通した専門家が中国の実像に迫った。

★中国の台頭で超大国・米国の相対的な力は低下したが、なお世界の行方のカギを握っているのは間違いない。米国専門家で一層の活躍が期待されながら急逝した中山俊宏さんを友人が追悼した。今月号から編集長を務めるにあたり、中山さんに続く気鋭の論客の言葉を読者に届ける役割の重さを感じている。  

編集長:五十嵐 文

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