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【4月3日】東洋文庫アカデミア「現代中国の海外流出資料とその活用―『中共重要歴史文献資料匯編』の可能性―」が開催されます。

東洋文庫のアカデミアで次のような講座を企画しました。奮ってご参加ください。お申込み等の詳細は、こちらをご覧ください。

現代中国の海外流出資料とその活用―『中共重要歴史文献資料匯編』の可能性―

2023年2月22日(水) 10:00| オンライン | By 東洋文庫アカデミア

【本講座の概要】
 中国国内の政治状況や国際情勢の下で、中国における学術研究のありようは変化し、外国人研究者が中国で文書調査やフィールドワークのような調査研究活動を行うことに対する「壁」は高くなりつつあります。そうした中で一つの可能性として注目されているのが、カリフォルニアの出版社から公刊されている大型コレクションである『中共重要歴史文献資料匯編』(「匯編」)やスタンフォード大学フーバー研究所アーカイブで閲覧可能な中国共産党、中華人民共和国の「海外流出文書」です。
 この講座では、これらの文書をすでに利用してきた研究者から、その史料的価値、また使用にあたっての問題点や課題についてうかがいます。

【講座内容】
第1回: 2月22日(水)10:00-12:00
[講師]高橋伸夫(慶應義塾大学法学部)
[タイトル]「匯編」への誘い―資料の性格、魅力、可能性について―
概要:「匯編」は現代中国の研究にとって、非常に重要な意味をもつ新しい資料群である。その量は膨大で、現在でも増殖中である。内容的にも多岐にわたり、歴史、政治、経済、社会などさまざまな問題意識をもつ研究者の役に立つ可能性を秘めている。この資料の性格、魅力、そしてこれを利用していかなる研究が可能となるかについて語る。

第2回:3月9日(木) 10:00-12:00
[講師]松田康博(東京大学大東洋文化研究所)
[タイトル]「匯編」とマルチ・アーカイブの研究手法―中台関係史研究からの視点―
概要:中台関係史研究において、台湾と中国の史料公開レベルの格差は非常に大きな課題である。それはかつての冷戦史研究におけるアメリカとソ連の史料公開レベルの格差に似ていて、冷戦史研究の資料がアメリカの公開文書に偏重したのと同様、中台関係史研究も、台湾の一次史料と中国の二次資料を用いる形を取らざるを得なかった。「匯編」は、この状況を部分的に変えつつある。本講義では、マルチ・アーカイブの手法により、何を明らかにできるようになったかという事例を示すとともに、流出資料にどう向き合うかについて、議論を深めたい。

第3回:3月15日(水)17:00-19:00
[講師]河野正(東京大学アジア研究図書館)
[タイトル]「匯編」と統計資料―統計から見る中華人民共和国初期の社会―
概要:本資料の特徴の一つは、第30輯「稀見統計資料専輯」に文字通り「稀見」の統計が大量に含まれていることである。本講義ではこの第30輯に主要な焦点を当て、統計資料群の概要を説明するほか、個別の統計およびそれを利用した研究の例を紹介する。加えて報告者が専門とする当該時期の社会についての展望を示したい。

第4回:3月22日(水)13:00-15:00
[講師]小嶋華津子(慶應義塾大学法学部)
[タイトル]「匯編」と地方党政文献史料―毛沢東時代の重層的権力構造の実態把握への模索―
概要:現代中国の政治(史)を理解する上で、中央―省―市―県―郷鎮・街道―基層に及ぶ重層的権力構造の実態を把握することは肝要である。本講義では、中国における档案資料の利用が難しくなりつつある状況下で、「匯編」をはじめとする流失資料や民間資料の活用が、毛沢東時代の理解にどのように寄与しうるか、これらの資料を用いた研究を事例にお話ししたい。

第5回:4月3日(月)13:00-15:00
[講師]川島真(東京大学大学院総合文化研究科)
[タイトル]「匯編」のもつ可能性―外交史研究と民国外交官たちの軌跡―
概要:中国での調査が困難になる中でいかに研究を行うのか。「匯編」やスタンフォード大学で閲覧可能な「流出文書」をいかに活用するのか。報告者が専門とする中国外交史研究の観点から、民国の外交官で中華人民共和国に残った人物が体験した1950―60年代の生活がどのようなものであったのかということを事例にお話しします。

【場所】
「Zoom」を利用したオンライン会議室
オンラインのみでの開催です。
※参加用URLは、講座の前日までに、ご登録のメールアドレスにお送りいたします。
本講座は、見逃し動画配信を実施します。参加申込された方に限り、当日の出欠にかかわらず、動画を視聴いただけます(視聴期間:各回終了翌々日から2週間となります)。詳細は各回終了後にご案内します。

【参加費】
一般:2,900円/回
友の会会員:2,610円/回 ※友の会についてのご案内はこちら
チケット販売期限は各回の前日17時です。

【申し込み方法】
Peatixの申し込み方法をご確認の上、ご希望のチケットを選んでお申し込みください。

【キャンセルについて】
チケット購入後はお支払い方法により返金手数料が発生します。
詳しくはこちらに案内がございます。

【注意事項】
・本講座はZoomで行います。初めて利用される方は設定方法等をご確認ください。
・ご利用のインターネット環境や機器・設備のトラブルによる映像・音声の障害・中断・停止等が発生しても責任を負いかねますのでご了承ください。
・参加用URLの第三者との共有およびSNS等での拡散、ならびに本講座の録画・録音・撮影、スクリーンショット、ダウンロード、資料の無断転用、拡散は禁止します。
・講座開始の15分前から開室します。早めにログインいただき、カメラ、音声等のご確認をいただければ幸いです。

【問い合わせ先】
東洋文庫アカデミア
E-mail: academia★toyo-bunko.or.jp(★をアットマークに変更の上、送信してください)
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