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アジア政治論第14回講義レジュメ

2003年7月11日
第十四回講義
アジア政治論講義

質問などは質問票に記入ください。授業が終わった後にいらしてくださっても結構です。
メイルのかたはshin@juris.hokudai.ac.jpまで。また教務掛前の8番のボックスに質問票をいれてくださっても結構です。レジュメなどは、 http://www.juris.hokudai.ac.jp/~shin/ にあります。

0.時事関係
1.国内改革を再優先課題とする中国
2.特に重視される経済建設
3.政治状況
 <自治について>
  (1) 「中華連邦共和国構想」(1920年代の中国共産党) ⇒ 自治権、分離権
    「中華ソビエト共和国憲法大綱」(1931年) ⇒ 中華ソビエト、中華ソビエト自ら組織、あるいは自治、いずれも選択権あり。
    「各少数民族に民族自決権、および自発的希望による漢民族との連邦国家を作る権利を認める」(1945年、「連合政府について」)
(2)延安時代、支配区のモンゴル族などに対して区域自治。40年代後半の「東蒙古自治政府」「東トルキスタン共和国」をことごとく否定。
 (3)「中華人民共和国は各民族の友愛協力の大家庭」「少数民族の集居地区では区域自治をおこなう」「民族の言語、風俗、習慣、宗教を保護する」「大民族主義と狭隘な民族主義に反対する」(49年共同綱領)
  (4)「各民族の自治区は、中華人民共和国の不可分な一部である」(52年民族区域自治要綱)
        ⇒完全に分離独立否定
(5)現在の自治
     文字・言語の使用、公安部隊や民兵の編成権、自治条例の制定権
        中央政府は民族幹部の保護育成をおこなう
※「民族自治」と「地方自治」の混乱
※中国の民族区域自治の実質は、特殊な地方に付与された若干の地方自治と、「民族の文化的な自治」に過ぎない。
  (6)民族闘争   
    ・「民族闘争はつまるところ階級闘争」(63年毛沢東)
     59年 チベット動乱
     89年 チベットに戒厳令
・  「改革開放」時代、自治区は何で統合される??
    ⇒経済発展?中華ナショナリズム?中国ナショナリズム?
    ⇒宗教などの台頭
  <中央・地方関係>
(1)区分
    1級行政区(省・自治区・直轄市)、…市鎮に到る4層構造。
(2)「地方自治」は実質的にも論理的にも認めていない。
   (a)地方の人民代表大会はそれじたいが権力体であるから自治は必要無い(レーニン)
    所謂「自治」が出てくるのは自治区だけ。
   (b)しかし、中央の統一指導を前提に地方の積極性を発揮させるという方針。
   ⇒(ab)は矛盾。
(3)中央の権限  
・地方政府の幹部の任免、配置転換権
・地方政府の法規、組織条例などの批准権
・地方政府の行政管理活動に対する強制命令権
・地方政府は中央政府のすべての指導を執行する義務をもつ
 (4)「収放」サイクルについて
  ・問題は財政権、企業管理権

4.政治過程
 (1)日本との戦争の問題
・中華民国と中華人民共和国/共産党と国民党
・中国の近代をいかに捉えるか。近代の問題。文革の意味(西洋近代の否定)。
・中国の「大国」化
 (2)ビデオ
  ・1999年8月19日放送(NHK教育テレビ)
    ETV特集「埋もれた戦争被害調査-台湾・初公開文書から-」

 <一国ニ制度>
  これは台湾のところで。

(質問などは質問票に記入ください。授業が終わった後にいらしてくださっても結構です)

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